「腰痛には腹筋を鍛えるといい」
一度は聞いたことがあるかもしれません。
確かに、お腹周辺の筋肉は身体を支えるために重要です。
しかし、腰が痛い人がとにかく腹筋運動をすればいい、というほど単純ではありません。

腹筋は一つの筋肉ではありません
一般的に「腹筋」というと、お腹の表面にある腹直筋をイメージする方が多いと思います。
しかし、お腹には腹直筋だけでなく、
・腹横筋
・内腹斜筋
・外腹斜筋
などがあります。
さらに背中側の筋肉や横隔膜、骨盤周辺の筋肉なども協力して、体幹を支えています。
そのため「腹筋が弱いから腰が痛い」と一つの筋肉だけで判断することはできません。
腹筋運動で腰が痛くなる人もいます
腰痛を改善しようと思って、上体起こしを何十回も行っていませんか?
腰の状態によっては、繰り返し身体を曲げる運動で痛みが強くなる場合があります。
痛みを我慢して腹筋運動を続ける必要はありません。
まずは、どの動きで腰が痛むのかを確認することが大切です。
大切なのは「強さ」だけではなく「使い方」
筋肉は強ければ強いほど良いわけではありません。
立ち上がる。
歩く。
物を持つ。
身体をひねる。
こうした日常動作の中で、お腹と背中、股関節などが協力して身体を支えることが重要です。
当院では筋力だけでなく、呼吸や体幹の使い方、股関節の動きなども確認します。
最初は簡単な運動から
腰痛がある方に、いきなり激しい腹筋運動をおすすめすることはありません。
例えば仰向けで呼吸をしながら軽くお腹に力を入れる運動など、負担の少ない方法から始めることがあります。
大切なのは「何回やったか」ではなく、その人の状態に合った運動を選ぶことです。
腰痛だから腹筋、とは決めつけない
腰痛にはさまざまなタイプがあります。
お腹・体幹への運動が適している方もいれば、股関節や背骨の動きを改善することを優先した方がよい場合もあります。
当院では腰だけを見るのではなく、お腹・股関節・背骨・姿勢・身体の使い方を確認したうえで、その方に必要な施術や運動を考えます。
「腰痛だから腹筋100回」ではなく、自分の身体に必要な運動から始めてみましょう。
※運動によって腰痛や脚のしびれが強くなる場合は中止してください。強いしびれや筋力低下、排尿・排便の異常などがある場合は医療機関への受診が必要です。