① 私が目指しているのは「生活シーンを楽にする身体」
身体の不調があるとき、多くの方は「痛みをなくしたい」と考えると思います。
腰が痛い。
首がつらい。
肩がこる。
膝が気になる。
まず、そのつらさを少しでも楽にしたい。
それは当然のことです。
私も、痛みやつらさを軽くすることは大切だと考えています。
ただ、私が施術をするときに考えているのは、それだけではありません。
その方が、実際の生活の中でどのように身体を使っているのか。
そして、身体が楽になったあとに、どんなことができるようになってほしいのか。
そこまで考えるようにしています。
例えば、
仕事を楽にしたい。
家事を楽にしたい。
長時間座っていてもつらくなりにくくしたい。
歩くことを楽にしたい。
趣味を続けたい。
家族との時間を楽しみたい。
身体の目的は、人によって違います。
だから私は、「痛みの場所」だけを目標にするのではなく、その方の生活まで見ることを大切にしています。
身体は、施術を受けている時間だけ使うものではありません。
一日のほとんどを、仕事や家事、移動、睡眠、趣味などの生活の中で使っています。
だからこそ、身体を整えることの先にある、
「その人の生活が少しでも楽になること」
を大切にしたいと思っています。
それが、私が考える「生活シーンを楽にする身体」です。
② 痛い場所だけではなく、身体全体を見る
腰が痛ければ腰を見る。
首がつらければ首を見る。
肩がこれば肩を見る。
もちろん、それぞれの場所を確認することは大切です。
ただ、身体は一つにつながっています。
立つ、歩く、座る、振り向く、腕を上げる。
こうした動作では、一つの場所だけが動いているわけではありません。
足、脚、骨盤、体幹、背中、肩、腕、首。
身体のさまざまな部分が協力して、一つの動作を作っています。
だから私は、痛みのある場所を確認しながら、その周りや身体全体がどのように動いているのかを見ることを大切にしています。
例えば首がつらい場合でも、首だけを見て終わるのではなく、肩や背中、胸まわり、体幹などの動きも確認する。
腰がつらい場合でも、腰だけではなく、股関節や骨盤、脚、体幹などの動きも考える。
これは、「痛みの原因は必ず別の場所にある」という意味ではありません。
最初から原因を決めつけるのではなく、実際に身体を動かしてみて、どこがどのように関わっているのかを確認する。
私は、その姿勢を大切にしています。
身体を「部分」ではなく「動き」として見る。
それが、私が体操競技の経験から学んできた身体の見方の一つでもあります。
③ 身体の使い方は、毎日の生活の中にある
身体の状態を考えるとき、施術を受けている時間だけを見ることはできません。
なぜなら、その方が身体を使っている時間のほとんどは、日常生活だからです。
仕事をする。
家事をする。
座る。
立つ。
歩く。
スマートフォンを見る。
車を運転する。
荷物を持つ。
こうした動作を毎日繰り返しています。
そして、その繰り返しの中で、身体の使い方も少しずつ身についていきます。
同じ姿勢を長時間続ける。
いつも同じ側で荷物を持つ。
身体をひねる動作が多い。
座っている時間が長い。
こうした生活が続けば、身体の使い方にも変化が出てくることがあります。
だから私は、「どこが痛いですか?」だけではなく、
「普段はどんな仕事をしていますか?」
「どんな動作が多いですか?」
「どんなときにつらくなりますか?」
ということも大切にしています。
身体は、生活の中で使われています。
だからこそ、身体を見るときには、その人の生活も一緒に見る必要がある。
私はそう考えています。
施術で身体を整えることと、日常生活で身体を使うこと。
この二つを切り離さずに考えることが、「生活シーンを楽にする身体」につながっていくと思っています。
④ 体操競技で学んだ「身体全体を見る」という視点
私は6年間、体操競技をしていました。
体操では、身体の一部分だけを動かしていては、うまく動くことができません。
跳ぶ。
回る。
ひねる。
着地する。
一つの動作の中で、手足だけではなく、体幹や背中、骨盤、首など、身体全体を使います。
少し身体の使い方が変わるだけで、動きやすさも変わります。
その経験を通して、私は身体を「部分」ではなく「動き」として見るようになりました。
例えば、腕を上げる動作でも、腕だけが動いているわけではありません。
身体の中心が支え、背中や肩甲骨が動き、その上で肩や腕が動きます。
歩くときも同じです。
足だけではなく、脚、骨盤、体幹、肩、腕、首などが連動します。
体操競技をしていた頃は、これを「身体の使い方」として考えていました。
現在は、それを日常生活の身体を見るときにも活かしています。
スポーツをしている人だけではありません。
仕事や家事をする人も、毎日身体を使っています。
だからこそ、体操競技で学んだ「身体全体を見る」という視点は、日常生活の身体を考えるうえでも役立つと考えています。
痛い場所だけを見るのではなく、その人がどのように身体を動かしているのかを見る。
これは、私が施術をするときに大切にしている考え方の一つです。
⑤ 「首×お腹」も、身体全体を見るための一つの視点
私が首や肩の施術をするときに、お腹や体幹を見ることがあります。
「首がつらいのに、なぜお腹を見るの?」
そう思われるかもしれません。
これは、首とお腹だけが特別につながっていると考えているからではありません。
身体全体の動きを見るためです。
立つ、歩く、腕を上げる、身体をひねる、振り向く。
こうした動作では、身体の中心が身体を支えながら、背中や骨盤、肩、腕、首などが連動します。
そのため、首や肩の状態を確認するときにも、身体の中心がどのように働いているのかを見ることがあります。
大切なのは、「お腹を鍛えれば首が良くなる」といった単純な話ではありません。
その人が実際に動いたときに、
身体の中心がどう働いているのか。
首や肩に余計な力が入っていないか。
身体全体がうまく協力して動けているか。
そうしたことを確認します。
「首×お腹」というのは、私が身体全体を見るための一つの視点です。
首だけを見るのではなく、身体の中心から全身の動きを見る。
これも、体操競技を通して身についた「身体を連動して見る」という考え方につながっています。
⑥ 目指すのは、施術台の上だけで楽な身体ではない
施術を受けて、その場では身体が楽になった。
もちろん、それは大切なことです。
ただ、私はそこで終わりにしたくありません。
施術が終わって院を出たあと、その身体で何をするのか。
仕事をする。
家事をする。
歩く。
座る。
運転する。
子どもと過ごす。
趣味を楽しむ。
実際の生活は、そこから始まります。
だから私は、施術台の上で身体がどう変化したかだけではなく、その変化が日常生活の動作につながっているかを考えることを大切にしています。
例えば、
座っているのが楽になった。
振り向きやすくなった。
腕を上げやすくなった。
歩きやすくなった。
仕事中の身体の負担が減った。
家事がしやすくなった。
こうした変化は、その人の生活に直接関係します。
もちろん、身体の状態や感じ方には個人差があります。
すべての方が同じように変化するわけではありません。
だからこそ、その方が実際に困っている生活シーンを確認しながら、身体を見ていくことが大切だと考えています。
「施術で身体を整える」
そして、
「その身体で生活を楽にする」。
この二つをつなげて考える。
それが、私が目指している施術です。
⑦ 身体を長く使っていくために
身体は、毎日使うものです。
仕事をするためにも、家事をするためにも、歩くためにも、趣味を楽しむためにも必要です。
だから私は、身体の不調が出たときだけではなく、普段から自分の身体に目を向けることも大切だと考えています。
以前より動きにくくなった。
疲れやすくなった。
同じ姿勢がつらくなった。
身体をひねりにくくなった。
歩くことが億劫になった。
こうした小さな変化に気づいたら、それをきっかけに身体の使い方を見直してみる。
必要であれば、専門家に身体の状態を確認してもらう。
そして、今の自分の身体に合わせて、無理のない使い方を考えていく。
身体を管理するというのは、毎日特別なことをするという意味ではありません。
自分の身体の変化に気づくこと。
身体を無理に使い続けないこと。
必要なときに状態を確認すること。
そうした積み重ねだと私は考えています。
私は、できるだけ長く、仕事や家事、趣味などを自分の身体で続けてほしいと思っています。
だからこそ、痛い場所だけを見るのではなく、身体全体を見る。
身体だけを見るのではなく、生活を見る。
そして、その人がこれからどんな生活をしていきたいのかまで考える。
それが、私が大切にしている身体の見方です。
「生活シーンを楽にする身体」
そのために、今の身体を知り、整え、無理なく使っていく。
それが、私の施術で大切にしている考え方です。
最後までお読みいただきありがとうございました。