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【第九章】なぜ首の施術で、お腹を見るのか?身体の中心と動きの関係

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① 首がつらいのに、なぜお腹を見るのか?

「首がつらいのに、お腹を見るんですか?」

施術をしていると、そう思われる方もいるかもしれません。

首が痛い。

肩がこる。

頭が重い。

そんな状態で来院されたら、普通は首や肩を中心に見てもらうと思うのが自然です。

もちろん、首や肩の状態を確認することは大切です。

ただ、私は首や肩だけを見て終わりにはしません。

身体は、それぞれの部分が独立して動いているわけではないからです。

立つ。

歩く。

腕を上げる。

身体をひねる。

振り向く。

こうした動作では、首や肩だけではなく、背中、骨盤、脚、そして身体の中心となる体幹も関わっています。

そのため、首や肩に負担がかかっているときには、

「身体の中心はどのように働いているのか?」

ということも確認します。

その一つが、お腹です。

ここでいう「お腹を見る」というのは、お腹が痛みの原因だと決めつけることではありません。

お腹を含めた体幹が、身体を支えたり動かしたりするときに、どのように働いているのかを見るということです。

首とお腹。

一見すると離れた場所に見えます。

でも、身体全体の動きとして考えると、決して別々のものではありません。

だから私は、首や肩の状態を見るときにも、身体の中心まで含めて見ることを大切にしています。

② お腹・体幹は、身体の「中心」として働いている

お腹というと、「腹筋」や「お腹を引き締める」といったイメージを持つ方が多いかもしれません。

私がここで見ているのは、単純に腹筋が強いかどうかだけではありません。

身体の中心である体幹が、動作の中でどのように働いているのかということです。

例えば、立っている。

歩く。

身体をひねる。

腕を上げる。

物を持つ。

こうした動作では、身体の中心が安定しながら、手足が動いていきます。

身体の中心と手足がうまく協調することで、全身を使った動きができます。

逆に、身体の中心がうまく働きにくい状態では、別の場所が頑張って動きを補うことがあります。

その負担が、首や肩などに現れることもあります。

もちろん、「首や肩の痛みは体幹が原因」と単純に考えるわけではありません。

痛みにはさまざまな要因があります。

私が大切にしているのは、その人が実際に身体を動かしたときに、どこがどのように働いているのかを確認することです。

お腹や体幹は、身体の中心にあります。

だからこそ、首や肩を見るときにも、身体の中心から手足まで、全体の動きを見る。

これが「首×お腹」という考え方につながっています。

③ 首とお腹は、動作の中でつながっている

首とお腹だけを見ると、離れた場所に感じるかもしれません。

しかし、身体を動かしてみると、その関係は分かりやすくなります。

例えば、立った状態で身体をひねる。

歩く。

腕を上げる。

後ろを振り向く。

こうした動作では、首だけ、肩だけ、お腹だけが動いているわけではありません。

身体の中心が安定しながら、背中や骨盤が動き、その上で肩や首も動いていきます。

例えば、振り向く動作を考えてみます。

目で後ろを見る。

頭が動く。

首が動く。

肩が動く。

背中が回る。

骨盤も動く。

身体全体が連動して、初めて自然な「振り向く」という動作になります。

このとき、どこかの動きが小さくなれば、別の場所が動きを補うことがあります。

だから私は、首の動きを見るときにも、首だけを動かして確認するのではなく、身体全体の動きも確認します。

お腹や体幹がどのように働いているのか。

背中や骨盤は動いているのか。

肩や首に余計な力が入っていないか。

そうしたことを一つずつ確認していきます。

「首×お腹」というのは、首とお腹だけを施術するという意味ではありません。

身体の中心と首・肩を含めた、全身の連動を見るという考え方です。

私は、その視点を大切にしています。

④ お腹に力を入れればいい、ということではない

「お腹を見る」と聞くと、「お腹に力を入れれば身体が安定する」と思われるかもしれません。

しかし、私は単純に「常にお腹に力を入れましょう」と考えているわけではありません。

身体は、動作によって必要な力が変わります。

立っているとき。

歩いているとき。

身体をひねるとき。

腕を上げるとき。

重いものを持つとき。

それぞれで身体の使い方は違います。

大切なのは、必要なときに身体の中心が働き、必要なところが動けることです。

ずっとお腹に力を入れて身体を固めてしまえば、かえって動きにくくなることもあります。

例えば、歩くときには身体を安定させながら、骨盤や脚を動かす必要があります。

腕を上げるときには、体幹が支えながら肩や腕が動きます。

身体をひねるときには、身体の中心と背中、骨盤などが協調して動きます。

つまり、「安定」と「動き」は別々のものではありません。

安定するために固めるのではなく、動くために必要な安定がある。

私は、体幹を見るときにも、このバランスを大切にしています。

だから「お腹を鍛える」という話だけではなく、

身体の中心が、その人の動作の中で適切に働いているか。

そこを見ることが重要だと考えています。

⑤ 身体の中心が動きを支えている

身体を動かすとき、手や足だけが頑張っているわけではありません。

身体の中心が支えとなり、その上で手足が動いています。

例えば、腕を上げる動作。

腕だけを上げているように見えても、実際には身体全体が関わっています。

体幹が身体を支える。

背中が動く。

肩甲骨が動く。

肩が動く。

そして腕が上がる。

身体のさまざまな部分が協力することで、一つの動作ができます。

歩くときも同じです。

脚だけではなく、骨盤や体幹が動き、腕や肩も連動します。

だから、どこか一つの部分だけを見ていると、身体全体の動きを見落としてしまうことがあります。

例えば、肩が上がりにくいからといって、肩だけに問題があるとは限りません。

身体を支える体幹がどう働いているのか。

背中は動いているのか。

骨盤はどう動いているのか。

こうした部分も含めて見ることで、その人の身体の使い方が見えてくることがあります。

もちろん、すべての肩の問題がお腹や体幹に関係するわけではありません。

大切なのは、最初から原因を決めつけるのではなく、実際の動きを確認することです。

私は、身体の一部分だけを見るのではなく、その部分が全身の動きの中でどんな役割をしているのかを見るようにしています。

それが、身体全体を見るということだと考えています。

⑥ 「首×お腹」は、日常生活の動きにも関係する

首とお腹の関係を考えるのは、施術のときだけではありません。

実際の生活では、身体全体を使って動いています。

例えば、椅子から立ち上がる。

歩く。

荷物を持つ。

洗濯物を干す。

料理をする。

スマートフォンを見る。

後ろを振り向く。

こうした動作では、首だけ、お腹だけが働いているわけではありません。

身体の中心で身体を支えながら、背中や骨盤が動き、その動きに合わせて肩や首、腕や脚が動きます。

だからこそ、首や肩のつらさを考えるときにも、その方が普段どんな動作をしているのかを見ることが大切になります。

例えば、仕事中は長時間座っている。

家では料理や掃除で身体をひねることが多い。

スマートフォンを見る時間が長い。

こうした生活の中で、身体の使い方に偏りがないかを確認します。

私は、施術台の上だけで身体を整えるのではなく、その身体が実際の生活の中でどう使われているのかまで考えたいと思っています。

首や肩が楽になったとしても、生活の中で身体を無理に使い続ければ、またつらくなることがあります。

だからこそ、

「首がどうなっているか」

だけではなく、

「その首を含めた身体全体を、普段どう使っているか」

を見る。

これが、「首×お腹」という考え方を日常生活につなげていく理由です。

⑦ 首だけを見ない。身体全体の動きを見る

首がつらければ、首を見る。

肩がつらければ、肩を見る。

これは当然、大切なことです。

ただ、私はそこで終わらせたくありません。

身体は、それぞれの部分が単独で動いているわけではないからです。

首や肩の動きには、背中や胸まわり、体幹、骨盤、脚など、身体全体の動きが関わっています。

だから私は、首や肩の状態を確認しながら、

「身体全体として、どのように動いているのか」

を見ることを大切にしています。

「首×お腹」という言葉も、首とお腹だけを特別に扱うという意味ではありません。

身体の中心と上半身の動き、そして全身の連動を見るための一つの視点です。

体操競技を経験したことで、私は身体を「部分」ではなく「動き」として見るようになりました。

腕を動かすとき、脚を動かすとき、身体をひねるとき。

一つの動作には、身体のさまざまな部分が関わっています。

その経験は、現在の施術にもつながっています。

目指しているのは、痛い場所だけを楽にすることではありません。

仕事をする。

家事をする。

歩く。

座る。

振り向く。

腕を上げる。

そうした日常の動作を、少しでも楽にできる身体を考えることです。

痛い場所だけを見るのではなく、身体全体の動きを見る。

そして、その先にある「生活シーンを楽にする」。

それが、私が大切にしている身体の見方です。

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