そもそも、ぎっくり腰(急性腰痛)の原因とは?
ギックリ腰(急性腰痛 )は重い物を持った時に、腰に痛みが走ると思われがちですが、振り向いた時、くしゃみをした時等、思いもよらない行動で、急性腰痛になるケースも多く、驚かれるかもしれませんが、何も行っていない時になる場合もあります。
急性腰痛になると、ひどい場合には急激な痛みが腰にきて、動けなくなり、うずくまってしまうような状態になります。軽度の場合は、違和感程度で済む場合もあります。
原因は腰の骨に異常がある訳ではなく、腰を支える筋肉・軟骨・筋肉・靭帯などが、許容できる範囲の力を超えて負荷がかかった時、その部位に損傷を起こすと考えられています。
姿勢
姿勢が悪いことでバランスが崩れ、腰に負荷がかかりやすい状態になります。
姿勢は上半身のことだけでなく、下半身の姿勢も重要です。例えば膝の歪みです。膝が歪むことで骨盤の歪みが発生することがあるのです。
他には「浮き指」も姿勢に大きく影響を与えます。
下半身の冷え
座りすぎ、立ち続け、低気温、気圧の変動などが理由で血行不良が原因で冷え、筋肉の状態が悪くなります。すると関節への負担も強まるのです。
過労・血行不良
筋肉に疲労物質が蓄積すると筋肉は機能的な状態を維持することができなくなり、関節にも負担がかかります。
精神的ストレス・睡眠不足
東洋医学でいう「未病」とはストレスを抱えた状態のことを指します。このような時は筋肉の抵抗力も落ちると考えられます。
日常的に筋肉疲労や精神的ストレス等で腰に負担がある人は、回復が間に合わず、許容値が低く、突然、なってしまうケースがあります。
温める
からだの歪みや筋肉の状態が悪い場合は体温も下がり気味となり、冷えやすいカラダになっている可能性があります。
よって、カラダの温度を上昇させる必要があります。
運動やお風呂、サウナ、食事から温まる食材を摂取するなどの工夫が効果的です。
私なら患部までも気にせず温めます。特に冬場ならカイロや湯たんぽを腰にあてたりすると効果的です(実際に温めた患者の方が経過は順調です)
ぎっくり腰を放置してしまうと
痛みがひくと回復したと思われるかもしれませんが、何の対処もされていない方は、筋肉は固くなり、柔軟性がないままで放置してしまっている場合があります。
このような場合、何度も急性腰痛を繰り返してしまい、癖になってしまう場合があります。
何度も繰り返すことで、腰が負荷に耐えられる許容値が更に下がってしまい再発率があがります。
痛みが怖く、腰を庇うことで姿勢が悪くなるなど、身体のバランスが悪くなり腰以外にも股関節や骨盤等に悪影響が出る場合があります。
予防
作業姿勢を変える
荷物などを持つ際に足場の悪いところで無理な姿勢で持つなどしないように心がけることや、極端に重いものはなるべく持たずに済むように、物の収納の方法などを普段から工夫しておくことも有効です。
また、睡眠不足でなおかつ過労ぎみの時なども起きやすいので、そのような労働環境に陥らないように防衛策(作業内容の調整や配置転換の要望、転職など)を講じるのもひとつの方法です。
運動法を変える
可能ならば普段から軽度の(過度ではない程度の)運動をして腰まわりから背中にかけての筋肉全体が弱らないようにしておくこともそれなりに有効ではないかと思います。
またゴルフをする人については、ドライバーの飛距離を争うようなプレイのしかた(=背中から腰にかけて極端な負荷がかかる行為)やその目的の練習を避け、他の要素をゆったりと楽しむというのもひとつの予防策になるでしょう。
柔軟性を向上させる
下半身の柔軟性向上のためにストレッチは有効です。
動的ストレッチと静的ストレッチの二つ同時に行うことがポイントです
動的ストレッチ
ラジオ体操など・ブラジル体操
静的ストレッチ
柔軟体操・ヨガなど
ぎっくり腰は触って鑑別できる
ぎっくり腰は特定の場所に特徴的な症状が現れるので、しっかり鑑別できます。
腰でも若干、上のあたりです。触診に技術が必要なのでご家族などでは触って判断出来ないと思いますが、私の伝える方法で触れていただければ「誰でも異常があることが確認できます」回復には絶対に「鑑別」が必要です。的を外せば治らないだけでなく、病院で治療すべき疾患(腰の病気)を見逃して大変なことになることもあるからです。
02 施術
ぎっくり腰の状態で痛みの強い場合は炎症反応をみながら実施しなくてはなりません。
私見ではありますが人間の体は自然治癒能力が備わっており必要だから痛みや炎症反応を起こすのです。
痛みを伴うことで安静にさせ、炎症を起こすことで血流を上げて回復を早めていると考えられませんか?
腰の筋肉が硬くなるのも、コルセットのように背骨を支えるためとも考えられませんか?
それを薬で痛みを取ったり、筋肉を強制的に弛緩させる薬を服用したりして痛みをごまかせば、ついつい動いてしまいすぐに再発することもありますし、冷やすことで血流を悪くさせて結果的に回復に時間がかかったり再発につながります。また、セラピストは痛みや筋肉のハリなどを見ているため施術の妨げになってしまうこともあるのです。
少し言い過ぎた部分もありますが、体の自然治癒力を妨げない手技はかなり有効だと私は考えます。
ぎっくり腰は4人に1人が再発すると言われる所以はこう言ったところにあると考えます。もっと「体の声を聞く」柔軟な考えを持ちましょう。
実際に私が管理している患者様は短期間での再発率は非常に低いです。
話を戻しますが、痛みの強い場合は腰を触らずとも臀部や脚、お腹をほぐして筋肉の機能を向上させて腰の負担を軽減し、さらに血流改善することで早期に腰の痛みを抑えることができます。
勿論ほぐし方もこだわりがあり、短時間でどれだけほぐせるか(効率)を常に考えています。無駄に時間をかけると体へ負担もかかるのです。
ぎっくり腰の初期には、痛みを軽減させる為にテーピング(施術料金に含まれています)を行う場合があります。コルセットと併用するととても効果的です。
テーピングは縦軸固定、コルセットは横軸固定とイメージしていただくとわかりやすいかと思います。縦と横で固定力を上げるわけです。
また、テーピングはコルセットよりもお身体にフィットし、依存性が少ないので、再発しにくい身体を作りやすいと考えております。
コルセットは断然「バリアツイスト」がおすすめ。
圧倒的な締め付けトルクで予防としても大変優秀です。